1.そのぎ茶とは
長崎県東彼杵郡東彼杵町で生産されているお茶のことです。
長崎県全体の
お茶生産量の65%を占める全国的な茶葉の生産地として高く評価され、
農林水産大臣賞をはじめ、優秀産地賞など数々の賞を受賞しています。
2.そのぎ茶の歴史
そのぎ茶のルーツは古く遣隋使・遣唐使の時代までさかのぽるといわれています。
年代 | 影響を受けた人物 | できごと |
1400年代 |
− |
釜炒りによる製茶法が西九州に伝えられ、町内各地域で盛んに生産されるようになる。 |
1600年代 |
− |
大村藩の奨励によって茶園の集団化が進み、製茶がさらに活性化。 |
1690年 |
ドイツ人医師ケンペル |
左記3名(出島三学者といわれる)が江戸幕府の折に東彼杵に宿泊し、
見事なお茶の栽培技術に驚嘆し、広くヨーロッパにも紹介された。
|
1775年 |
スウェーデン植物学者ツンベルク |
1859年 |
ドイツ人医師シーボルト |
3.そのぎ茶の特徴
そのぎ茶は茶葉の形状が丸いため、玉緑茶(たまりょくちゃ)、またはグリ茶と呼ばれています。
一枚一枚が丸くて緑色の艶が深いため、香りや旨みが強いという特徴を持ち、
急須の中でゆっくりと開きながら旨みを抽出していくため、そそぐたびに味や香り、旨みの移り変わりを楽しめます。
また、製法にも「
蒸製玉緑茶」(むしせいたまりょくちゃ)と「
釜炒り玉緑茶」(かまいりたまりょくちゃ)の2種類があり、
蒸し製玉緑茶は、香気も強く感じ口中では爽やかで味わい深いお茶で、
釜炒り玉緑茶は、釜炒り特融の焙じ香があり、のど越しがさっぱりしているお茶です。
4.そのぎ茶のおいしさの秘密
そのぎでは、一番茶の育成にあたる4月中旬ころ、茶園がある山間が朝霧に包まれるという好条件で、
葉にふれる程よい水分が新芽の育成にとても良く、また昼夜の気温差が茶の育成にメリハリを与え、
味をまろやかにし、ほどよい香りとコクを育みます。